こんにちは。矢田の丘相談室カウンセラーの田中です。プロフィールはこちら。
特に明確な理由はないのだけど、
「他人に迷惑がれれていないか、いつも不安で自信がない。」
「早くしなければ怒られる、いつもせかされている感じ」
「誰にも相談せず、一人で何とかしなければならない」
こんな風に感じることはありませんか?
自分でも「そんなことはないはず」と考えようとするけど、
落ち着いて構えることが、いつも難しい。
気を遣いすぎて、人間関係に気疲れしてしまいますよね。
自分が迷惑なのではないか、といつも気になってしまう
なぜか、いつも
自分が他人に迷惑がられていないか、不安に思っている。
すごく忙しくて、手伝って欲しくても、
人に頼むくらいなら自分で解決しよう、
とたいてい一人で片付けてしまう。
せかされているわけではないのに、
仕事で、目一杯早くしないと仕上がらないような期日を、
自ら相手に言ってしまう。
「早くしないと見捨てられる」感じがする。
すぐ自分が悪かったと考えて、
ごめんね、と相手に謝ることが多い。
こんな感じで周りに気を遣っているので、
いつも人間関係に疲れている。
「私の存在が迷惑なのでは」と感じた体験が心の奥底にある
私の臨床経験から、
「他人に迷惑がられている」
「早くしないと見限られる」
といった不安(考え方の癖、スキーマ)は、
いわゆるアダルトチルドレン傾向の方に多い印象があります。
アダルトチルドレンとは、
かつて非常事態モードが多かった家で育った大人のことです。
もちろん、体験の詳細は人それぞれですが、
不安定な家族仲や、暴力(目撃を含む)、貧困などが、
このようなスキーマの原因となりやすいと考えられます。
例えば
子どものころ、母は再婚した。
継父は母や私を殴る、蹴るの暴力が日常的にあった。
継父の暴力を止めに入ったこともあるが
その度に余計に殴られるので
母が「止めなくていい」という。
母に離婚してほしい、と何度も頼んだが
あなたが学校をでるまでは、辛抱してほしい、
と言われた。
私さえいなければ、こんなことにはならなかったのでは、と思う。
誰にも相談できない、誰にも甘えられない。
自分一人で何とかしなければならない。
このような体験はあなたに
「いつ何が起こってもおかしくない」
「誰も頼ってはいけない」
「(自分の存在が)迷惑なのでは」と
無言のプレッシャーをかけ続けたと思います。
そして、いつ何時も緊急避難できるように
いつも非常事態モードになります。
いつも、全方位に気を遣って過ごしているわけです。
「迷惑がかかる」は、昔のアラーム
上記の例からもわかるように、
「自分は他人に迷惑がられている」
「急がないと見捨てられる」
「一人で解決しなければならない」
といった考え方の癖(スキーマ)は、
怖い体験の再発を防止する、人間の本能のようなもので
今日では役立っていないアラームのようなものです。
でも、子ども時代の体験をもとにしたアラームは、なかなか消えません。
役立っていないのに、あなたの心の中で、
ずっとアラームを鳴らし続けてしまうのです。
感情を解きほぐして、昔のアラームを止める
ではどうすればこのアラーム(自分は迷惑だ、と考える癖)を
解除できるでしょうか?
そのためには、安心して話せるカウンセリングのような場所で、
あなたのかつての非常事態を振り返り、
冷凍保存されている、恐怖や怒りの感情を解凍することが、警報解除に役立ちます。
このブログの事例で言えば
「もっと早く安全なところに逃げたかった。」
「この継父の暴力は、私のせいなんかじゃない。」
今のあなたが怒りや恐怖をもう一度吐き出すことで
無意味になり続けているアラームを止められるでしょう。
そして、少しずつ、誰に対しても焦らずに、
堂々と構えることができるようになると思います。
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