こんにちは。矢田の丘相談室カウンセラーの田中です。プロフィールはこちら。
さて、休肝日を作りやすい、
具体的習慣を形成する後編です。
休肝日を作りにくい原因も知った方が、
より効果的ですので
ぜひ前編もご覧ください。
報酬欠乏症から遠ざかる方法
まずは減酒カレンダーを付けてみましょう。
例えば、
休肝日には「はなまる」、
目標通り減酒できた日には「青シール」、
飲み過ぎた日には「赤シール」、
といった、飲酒習慣の見える化を行います。
そうすると、案外飲んでいない日や
減酒に成功している日があることが確認でき、
そこに注目します。
脳には、視覚化された情報の方が取り込まれやすいです。
いつの間にか報酬欠乏症の脳が作り出している、
(イメージで、飲んでも仕方ない、と自分に思わせるわけです)
「どうせ自分は減酒できないんだ」という自己イメージを
ひっくり返します。
これは、認知行動療法のテクニックです。
具体的な代替行動を実行→カレンダーで「褒める」で遠ざかる
さて、次に、具体的な代替行動を決めましょう。
飲む代わりの行動を具体的に決めることが肝要です。
私の臨床経験上、炭酸水は非常に有効のようです。
多くの飲酒に悩む人が、
炭酸水で減酒に成功してゆく様子を
私はみてきました。
飲みたい時に、炭酸水でしのぐ。
しのいだ自分を、カレンダーに青シールを貼って褒める。
褒めた行動は定着します。
これが認知行動療法の原理です。
ほかにも、
休肝日には酒を家に置いておかない
(買わない)
という方法も、
減酒に成功した人たちが高い頻度で行っていました。
意志を強く持つのではなく、
飲む代わりの行動を具体的に持つことが
成功の秘訣なのです。
飲酒の引き金を避ける
ギャンブリングやショッピングを減らしたい場合であれば
お風呂(銭湯)に入る
ジョギングをする・運動をする
といった方法を代替行動にできるのですが
減酒が目標の場合、これらは
お風呂上がりに飲みたくなる
運動した後に飲みたくなる
といったように
飲酒の引き金になる可能性があります。
そういった場合には避けた方が良いでしょう。
もしあなたの入浴が、飲酒の引き金になっているのであれば
休肝日にはシャワーで済ませるというのも有効な方法かもしれません。
これが実行できたなら、
シャワーで済ませた自分もしっかり褒めてください。
これも立派な飲酒の代替行動ですから。
認知行動療法で休肝日を作るコツまとめ
さて、認知行動療法的手法で
休肝日を設けるコツをまとめると、
①飲む代わりの行動を具体的に決める
②カレンダーで、実行した自分を褒める
③引き金を避ける
これらの認知行動療法的な方法は
依存行動への対応を得意としている
カウンセリングルームで
テキストを用いるなど、
専門的に相談を受けることが可能です。
また、心理療法だけでは辛い場合などは
医療機関において、
減酒補助の薬物療法も登場していますので
併用するのもひとつの手です。
医療を含めた連携、減酒のコンサルテーションも、
どうぞお気軽にご相談ください。
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