こんにちは。矢田の丘相談室の田中剛です。プロフィールはこちら。
他人の顔色が気になっていつも気を遣ってしまう、
そう言うことってありますよね。
顔色を見ること自体は悪いことでは無いのですが、
度が過ぎてしまって疲れてしまったり、
ご自身が元気がなくなるようだと
対策が必要かもしれません。
以下に、他人の顔色が気になってしまう人の、
事例を挙げてみてみましょう。
顔色を見て、嫌われない行動をしてしまう
人から言われることがいつも気になり、顔色を見て行動してしまいます。
人の機嫌を敏感に感じ取ってしまい
そっけない言い方をされるだけで、
私が機嫌を損ねたかもしれない、と
あれこれ考えてしまいます。
わざわざ自分の仕事を早く終わらせて同僚の仕事を手伝ったり、
頼まれたことは断らず引き受けたり、
いつも空気を読んでいるせいか
みんなが苦手な人からも気に入られてしまい
飲みに付き合ったり、プライベートの遊びに誘われたり、
すごく疲れます。
断れれば良いのでしょうけど、難しいんですよね。
どうして顔色をみてしまうのか
上記の事例では、
いつも空気を読んで「いい人」でいるために、
自分の時間やエネルギーがとられていって、
苦しくなっていく様がよく表れていますね。
でも、どうしてそんなに、顔色を気にしてしまうんでしょうか。
いつ頃から、顔色を見るようになってしまったのでしょうか。
以下に、原因になるような、事例を挙げてみます。
「サバイバルスキル」として顔色を見るようになった
始まりは小学生の頃だったと思います。
両親がいつも喧嘩していて、
母にいつも「お母さんについてくる?」、
と確認されていました。
沈んでいる母を気遣って、
昔から顔色を伺う暮らしだったと思います。
「私が落ち込ませたんだろうか?」。
いつも考えていました。
結局両親は離婚してしまいました。
それからと言うもの、道化師のように母を笑わせたりする癖がつき、
そのおかげで学校でも人気者になったりしました。
でも、うまくいくほどに、
自分が本当はどうしたいのか、
何を感じているのか、
分からなくなっていった気がします。
昔のサバイバルスキルが、今日生きる邪魔になった時は
この事例のように、その人が持つ、人間関係の癖は、
どうしても育った環境の影響を受けます。
誰だって家庭は良いものであって欲しいし、
養育者の中で1番親しい人、この事例ではお母さんが
沈んでいる様子を見れば当然心配になります。
そして、「このこの家がどうなってしまうんだろう」と言う心配な気持ちと
「お母さんに元気であってほしい」と言う気持ちは
とてもまっとうなものです。
でも大きくなった時に、
学校や会社といった集団の中で
昔の癖は顔を出してしまって
生きるのが疲れてしまうことがあります。
これをサバイバルスキルと呼びます。
この事例では、「道化師のように」とありますが、
ちょっと悲しいサバイバルスキルですよね。
本来、サバイバルスキル自体は悪いものではありません。
サービス業や人の顔色を見ることが大切な仕事においては
役に立つこともあります。
でももし、顔色を見て、気を使いすぎて、
自分の時間や感情が侵害されて、
自分が元気がなくなくなってしまうような現象が起きていたとしたら、
このサバイバルスキルについて
再考する必要があると思います。
サバイバルせざるを得なかった、感情を癒す
もちろんケースバイケースですが
上記の事例から言えば、
あなたはどんな気持ちだったのか?
本当はこの家はどうあって欲しいと思っていたのか?
沈んでいるお母さんを見たときどんなふうに感じたのか?
といったことを紐解くことで、
今日において落ち込んでいる人や、
怒っている人、困っている人、
落ち込んでいる人を見たときに再現してしまっている、
そのことが浮かび上がるでしょう。
本当に救いたいのは、過去の出来事なのに、
今日の人間関係に再現してしまうのです。
心とは、そう言うものです。
そうであれば、
「あー私は怒っている人を見たら、怒らないでほしい、って思ってしまってる」
顔色を見るときに、心の中ではこんなふうに感じていたのか、
と上記の紐解きが役立ちます。
顔色を見すぎて、
先回りして人々が怒らないように、
困らないようにしちゃう、などの
悲しいサバイバルスキルから距離を取れるようになると思います。
このような紐解きは、
安全なカウンセリングの場でお話しいただくことで、
お手伝いができると思います。
もしよろしければ相談をご検討ください。
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